HOME » 英検準2級合格完全ガイド【後編】リスニング、英作、面接対策
前回は英検準2級合格のために必要な点数、語彙や文法、長文などに触れてきました。ここではリスニングについての対策をお話したいと思います。
多くの人は口を揃えて、「英語は速い」、「聞き取れない」、「置いていかれる」と言います。
これについて原因は二つに分類されると個人的に感じています。
私の教えてきた多くの生徒のリスニングが苦手である原因は、単純に単語やフレーズを知らない、知らないから聞き取れないというものが半分以上を占めているように思います。
これは単語やフレーズを覚えてから再度聞くと、大半の生徒は容易に聞き取ることができたことからも、また実体験からも強く断定できますし、これを読んでくれている方々の多くも似た経験はあるかと思います。
もう一つは自分の思っている発音と、実際にネイティブスピーカーのする発音の食い違いが原因です。
つまり、発音が上手でない、もしくは全てカタカナ発音で何とかしようとしている生徒程、正しい英語の発音の理解ができておらず、リスニングが苦手になってしまう傾向が高いということです。
例えば、
“We should get up early.” を、「ウィー シュッド ゲット アップ アーリー」
のようにカタカナ発音で覚え、日頃からそう繰り返し発音していると、実際の正しい発音を聞いた時に同じ文だと認識するまで時間がかかるようになってしまいます。この時間がリスニング問題では致命的な数秒になってしまうのです。
無理をして、あえてカタカナに直すのであれば、「ウィ シュッd ゲッラp アーリー」
でしょうか。” get” のtの音は文中においてdの音とラ行が混ざったようは発音になります。
また、子音で終わる、特にpやg、dなどは音を最後まで言い切らず、余韻を残す程度にしか発音しません。
以上のように、英語の発音は連結したり脱落したりすることを知っていなければ、聞き取ることは困難でしょう。
英検準2級は話者が比較的ゆっくりと話してくれるため、音の連結等は多くありませんが、より級が上がり、日常会話のスピードに問題が近づくにつれこの傾向はどんどん高まっていきます。
まずはルールを意識しながら正しい発音をしっかりと聞く練習が必須です。
また点数ですが、8割である24点を目指しましょう。これはトピックによって解きやすさが大きく変わる作文などと違い、リスニングは基本的にどの年のどの回を解いても点数が変わりにくく、安定しやすいためです。
自分が他で何点取れれば目標の40点に届くのか、合格に必要な戦略を立てやすくなるため、8割以上あると合格に大きく近づくことでしょう。
多くの英検受験者にとって、ここが大きな関門であることは事実でしょう。作文において一番大切なことは、トピックに合わせた内容を最後まで書ききることです。
問題は、
“Do you think it is important for students to learn how to give presentations at school?”
のような、日頃あまり深く考えないであろうテーマの質問に対して、二つの理由と共に50~60字で答える形式です。
生徒や保護者の方々は、50~60字なんて、そんな長い英作文できるんだろうか、と心配されているかと思います。
英検の作文には部分点が存在することを念頭におき、とにかく書ききることを最初の目標としましょう。スペルミスがあっても、文法エラーがあったとしても、最後まで書ききった生徒は皆、ある程度は点数をもらえています。
また、過去に一行しか書かずに提出した生徒がいましたが、換算点で200点強もらえていました。逆に60文字ぴったり書いた生徒でも、テーマがそぐっていなければ容赦なく0点と評価されている生徒も見たことがあります。
作文は「内容」「構成」「語彙」「文法」の4つの観点から評価されており、英検5, 4, 3級で学んだ単語や文法事項を使って文を組み立てることができれば十分に高得点を狙えます。
Q “Do you think it is important for students to learn how to give presentations at school?”
意見 “Learning how to give presentations is an important way to build communication skills.”
理由1 “With good communication skills, students will be able to clearly share their ideas with others.”
理由2 “Also, learning how to give presentations can help students become more confident. As they grow older, having this confidence will help students achieve more and share their ideas.”
上の形は一例ですが、意見を述べるときは質問の表現をうまく使って書きましょう。理由を書く時に気をつける点は、ただ良い、便利だと書くのでは内容が薄く、評価されにくいです。何故便利なのか、どう便利なのか具体例を交えて書けるように練習をしましょう。
語数が足りない場合は、結論を最後に足して文をまとめましょう。
“For these reasons, I think~~~.” (これらの理由から、~~~と思います。)と書く方法は、英検協会も推奨している書き方の一つです。
最初は模範解答例を丸写ししても良いので、便利な表現やフレーズを学びましょう。
無事一次試験に合格すると、次に待ち受けているのは面接二次試験です。たった5分ほどの試験ですが、
・入室
・簡単な会話
・黙読
・音読
・Q1~Q5
・退室
と細かく分けることができます。一つ一つポイントやコツを押さえながらお話します。
入室時には、ノックをして入りましょう。部屋はある程度広く、会場によっては面接官の返事が聞こえません。思い切って入室し、しっかりと相手の顔を見て、”Hello!” と挨拶をしましょう。入室時から試験は始まっています。
そして受験カードを手渡します。” Here you are.” としっかり声に出して渡しましょう。
面接試験では「態度点(Attitude)」という項目も評価されています。良い子であるか、という観点ではなく英語を用いてコミュニケーションをする意欲はあるかという観点で評価されます。
面接試験において一番気をつける点は、発音や内容も大切ではありますが、声量と黙らないことの二つです。この二つが欠けてしまうと、単純に面接官が評価できず、部分点すら望めないためです。
また、黙読時には頭から全てを読むのではなく、”so”, “in this way”, “by doing so”のような接続副詞を探しましょう。この語の前の文がQ1の答えになるためです。
英検面接問題は全て型が決まっており、こう聞かれたらこう返す、というものが存在するのです。
” How~~?” で問われれば、”By~~ing….”で答えるなどです。
模範解答例を参考に型を学びつつ過去問に多く触れましょう。毎度似たような形式が問われていることに気づくかと思います。
5組の人の動作を問われますが、全て
“A man is running.”
“A girl is drinking juice.”
“Two boys are shaking their hands.”
と、質問の形式に合わせ現在進行形で返事をすることを忘れないようにしましょう。
多くの場合は、何かをやりたいがトラブルや障害のためそれができない。
もしくは、何か問題が起きているためそれを解消するために行動しようとしている。
以上の二種類が狙われるパターンです。
接続詞”and”や”but”, “because”などを用いて状況を、
“He ordered orange juice, but she brought him ice cream.”
のようにシンプルかつ論理的に答えましょう。
“Do you think junior high schools should have more cooking lessons for their students?”
のように、作文で狙われるかのようなテーマを聞かれます。
内容自体はそれほど答えにくいものではありませんが、素早く簡潔に答えるには練習が必要でしょう。3級では1文で答えれば良い点がもらえましたが、準2級からは2文で答える必要があります。
面接試験ではとにかく話すことが求められます。考える時間を稼ぎたい、相手が何を質問してきたのかをもう一度聞きたい場合には、
“Could you say that again?” (もう一度言っていただけますか)
と聞きましょう。とにかく無言の時間を作らないようにする作戦を事前にたてておくと、心にゆとりができるかと思います。
とにかく過去問を解かないと始まりません。
解説もしっかりついているものを選びましょう。
毎年発売されている旺文社の
が良いでしょう。
難しい過去問は最後の仕上げ用にして、簡単そうな教材から取り組みたいという方もいらっしゃいますが、過去問を徹底的に取り組むことを強くオススメします。
過去問は、本番と同じ形式で問題演習ができるだけでなく、本番によく出る単語や文法知識を学べ、長文読解で狙われやすいテーマ知ることができるためです。間違えた単語を復習し、和訳つきスクリプトを見ながら繰り返しリスニングを聞くことで頻出語を学ぶこともできます。
今まで述べてきたことをまとめると、
・過去問は徹底的に
・作文はとにかく書ききる
・面接で無言はご法度
の3点です。
作文や英作文を含む英検準2級は、決して低くない壁です。高校中級程度の試験であるため、中学年生やそれより前の段階で合格しようとするには、それなり以上に努力が必要となるでしょう。しかし、ただ努力するだけでなくポイントやコツをふまえて努力した方が、より効率的に合格を目指して勉強できることかと思います。
この記事が、少しでも多くの英語学習者や保護者の方々の役に立てば幸いです。
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