5級で必要な文法知識は、主に中学1年生がほぼ丸1年かけて学び、覚えていくものです。

小学生からすれば理解が難しいものも多いでしょう。これらの知識は第一部の語彙問題のみならず、第二部の空所補充問題や第三部の語句並び替え問題でも登場するため、勿論学ぶ必要はあります。

英語は積み重ねていく学問であるため、ここで学んだ知識は学校では勿論、英検4級以降でも大変役に立ちます。

しかし、いきなり英語を学び始めた子供に、

「文が三人称単数現在形の条件に当てはまるときは、一般動詞のあとにs、もしくはesをつけ…」

と説明し、覚えなさいと言えば例え中学生であろうと英語が好きでない子供からすれば苦行でしかないです。

文法を学ぶことは勿論大切なことですが、よく出る熟語や構文、フレーズを凡そ覚えた程度の教え子達は合格していきました。

やはり学校のテストと違い4択で、かつ似たような問題を反復して解き続けていると例え小学生でも、

“He is listening to music now.”

という文を、「彼は音楽を今聴いています」と答えられるようになるのです。

例え中学生でも、英語が得意ではない学生にとって文法用語を交えて理解することは苦痛でしかないでしょう。

そのため「現在進行形とは…」と学ばせるのではなく、

“She is eating breakfast.”

“Ken is swimming in the pool.”

“My mother is cooking now.”

など、多くの例文を用いて定着させると良いでしょう。自然と”ing”は”is”と一緒に使うものだと気づいてくれるはずです。

ingのつけ方やbe動詞の使い分けなどの細かい具体的なルールの説明は、それからで良いです。少なくとも英検では、ing形とbe動詞はセットで使うという知識さえあれば正解できる問題さえ出題されたことがあります。

とにかく多くの英文に触れ、一緒に読み、和訳し和訳させ、最後は真似しながら自分自身で文を書いてみる。

この繰り返しが自然と子供達の文法理解を高めてくれます。