HOME » 知っている英単語なのに聞き取れない人必見!英語耳にするために超えるべき壁
みなさんは、ネイティブと会話をしていて、知っている単語やフレーズばかりなのに聞き取れないという経験はありませんか?
知らない単語であれば聞き取れなくてもしょうがないですが、簡単な文章なのに聞き取れないと悔しいですよね。
私もドラマの英語が聞き取れず、悩んでいました。色々と試行錯誤をした結果、聞こえないのには理由があることに気付きました。理由を知って訓練を積んでいたら、自ずと聞き取れるようになってきました。
今回は、英語のリスニング力が伸び悩んでいる方のために、伸び悩む理由と「英語耳」を手に入れて次のステップに進むきっかけとなる方法をご紹介していきます。
英語のリスニングが伸び悩む原因は、大きく3つ考えられます。順番に解説していきます。
1つ目は、単語ごとの発音の仕方でインプットされていることです。「会話の中で発音されたときにどのような音になるのか」という観点で英語の発音を学んでいないと、単語一つ一つの発音は分かっていても、文中では全く違う風に発音されるために、聞き取れなくなってしまいます。
例えば、簡単な例で言うと、「How about you?」という文章を発音する際に 、「How」「About」「You」それぞれの発音は知っていても、実際に個別単語の正しい発音のようには発音されませんよね。
「ハウバウチュ?」のように発音されるので、「ハウ・アバウト・ユー?」と聞こえると思っていると、全く期待はずれになってしまうことになるのです。
2つ目は、リズムを理解していないことです。英語は、文章の中で「強く・ゆっくり」発音される語と「弱く・速く」発音される語があります。
強い語は強くゆっくり発音されますが、弱い語は弱く速く発音されるので、弱い部分が「聞こえない」ということになるのです。
全ての単語が同じスピードで聞こえてくると思っていると、聞き取れなくなってしまいます。
3つ目は、よく使われるフレーズのストックが少ないことです。簡単な単語でも組み合わさると新しい意味になることがあり、そのフレーズは覚えていなければ聞こえてきません。
普段英語の文章を読んでいるときに「知っている単語だから」となんとなく読み飛ばしている表現はありませんか。
「なんとなく」で流してしまっているフレーズを覚えて使えるようにならないと、いつまでも簡単な会話すら聞き取れないことになってしまいます。
それでは、具体的にどのようにすれば聞き取れるようになるのでしょうか。
3つの方法に分けて解説していきます。
英語は会話の中で発音が変化することがあり、その変化には大まかなルールがあります。このルールを知っていると、リスニングの際にも聞き取れるようになってくるでしょう。
以下に、具体的なルールについて3つ挙げておきます。
英語には発音されない音があります。例えば、子音と子音が続いたときに前の子音が発音されません。他にも、t,d,p,g,kなどの子音で終わる場合には、口の形だけ作って発音されません(過去形のed,dなどは除く)。
また、単語の一部や単語全体が落ちることもあります。
【例】Good morning! =Goo_morning!
Pick me up.=Pic_me u_.
It must be=I_mus_be
probably=prob_ly
That’s nothing.=_’s nothing.
前の単語が子音で、次の単語の始まりが母音の場合、単語が連結します。また、短縮形になって発音が変わるものもあります。
【例】I have an appointment.=I havanapointment.
Pick it up.=Picki_up.
we are=we’re(ウェのようになる)
隣合う音に影響されて違う音になることがあります。
【例】Have you lost your mind?=ロスチュア
Did you enjoy your weekend?=ディジュ
Pick it up=ピキラッ
このように、会話の中で単語が正しい発音で発声されるとは限らないことがわかりました。しかし、発音のルールは例外や他にもあるので、全て覚えるのは難しいです。
なので、原則は頭に入れつつ、実際にネイティブが話している音声をよく聞いて真似をすることで「聞こえた音のまま」覚えていくのがいいでしょう。
英語では「リズム」と言って、発話の際に文中の単語ごとに「強弱」や「スピードの速い・遅い」の差をつけます。
例えば、以下の例文を見てみましょう。
Can you come to the party tomorrow at eight?
下線太字にした単語が、通常強く・遅く発音されます。逆に、それ以外の単語は弱く、速く発音されるので、ほぼ聞こえなくなります。
では、「強弱」や「スピードの速い・遅い」はどのように決定されるのでしょうか。
シチュエーションによって例外はありますが、一般的に、意味を持っている単語は強く発音されます。具体的には、メインの動詞、名詞、形容詞、副詞、数詞、疑問詞などです。
逆に、文の中で文法的役割や補助的な役割の単語は弱く発音されます。具体的には、助動詞、代名詞、前置詞、接続詞、冠詞などが挙げられます。
このように、英語にはリズムがあり、弱く発音される単語についてはほぼ発音されないこともあります。
「英語には強弱がある」と念頭に置いておけば、強く発音される単語と文脈を元に、自分で文章を補うことができるようになります。
英語では「phrasal verb(=句動詞)」や「idiom(=慣用句)」といった、複数の語を組み合わせて新たな意味を持つようになるフレーズがあります。
句動詞で言えば、「get up(=起きる)」などがありますよね。一緒になったことで新たな意味を持つようになっています。
慣用句で言えば、「call it a day(=(授業や仕事を)終わりにする)」などがあります。こちらも、単語の組み合わせによって、新たな意味が生まれています。
句動詞や慣用句は普段の会話で非常によく使われるので、覚えておくとリスニング力がアップします。
基本的な単語で構成されているにも関わらず、知らない表現も多いかと思います。
これらの表現は数が多く意味も多様なので、いっぺんに全てを覚えるのは不可能です。なので、新しい表現に出会ったときがチャンスと思って、その都度、意味や使用方法をものにしていきましょう。
また、phrasal verbやidiomについては、YouTubeなどでも解説の動画がたくさんありますので、観てみるのもいいかもしれません。
以下に非常によく使われる句動詞や慣用句の例と主な意味を挙げておきますので、勉強の第一歩として参考にしてみてください。
どのくらい知っているでしょうか。
・GET ON:乗り物に乗る / うまくいく / いい関係を築く(with人)
My boyfriend gets on with my parents. (彼氏と私の両親の関係は良好だ)
・PUT AWAY:片付ける
Will you put the dishes away in the cupboard?(食器を棚に片付けてくれる?)
・TAKE TO:好きになる、気にいる
I took to him very quickly.(彼のことはすぐに気に入った)
・GIVE IN:降参する / 折れる
After hours of begging, I finally gave in.
(何時間も懇願された後、ついに私は折れた)
・MAKE OF:〜だと思う、考える
What do you make of this idea?(このアイディアについてどう考える?)
・under the weather:具合が悪い
I might have to call in sick. I’m feeling a bit under the weather.
(病気で休む連絡をしなきゃいけないかも。ちょっと具合が悪い。)
・get out of hand:手に負えなくなる
Social media trends are getting out of hand.
(ソーシャルメディアの流行は、収拾がつかなくなってきている)
・ring a bell:心当たりがある、思い出す
That name rings a bell.(その名前に心当たりがある)
・over the moon:大喜びで
I was over the moon when I heard the news.
(その知らせを聞いて、私は飛び上がるほど嬉しかった)
英語のリスニングが伸び悩んでいる人のために、伸び悩む理由と「英語耳」を手に入れて次のステップに進むきっかけとなる方法をご紹介してきました。
リスニングが伸び悩む理由は以下の通りです。
・単語ごとの発音の仕方でインプットされているから
・リズムを理解していないから
・よく使われるフレーズのストックが少ないから
また、「英語耳」を手に入れるきっかけとなる方法は以下の3つです。
・発音のルールを知ろう
・リズムを理解しよう
・よく使われるフレーズを覚えよう
これらを意識して日頃の英語学習やリスニングを行っていると、少しずつですが着実にリスニング力がアップしていくことでしょう。
英語でドラマを観たりポッドキャストを聞いたり、本を読んだりするときに、少し「発音」「リズム」「フレーズ」について意識するだけで、次第に会話がクリアに聞きとれるようになっていきます。
リスニング力アップを目指して、一緒に頑張っていきましょう!
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