HOME » 英語学習には漫画を読もう!おすすめ作品と学習のメリットや選び方・勉強法を紹介!
教科書や参考書ばかりを使って英語学習に打ち込んでいて、だんだんと嫌気が出てきてしまう方は多いのではないでしょうか。
せっかく勉強しているのにそもそも英語を嫌いになってしまうのでは本末転倒ですよね。
そんな方におすすめしたいのが英語で漫画を読むことです!
世界に誇れる文化の一つでもある「日本のマンガ」は様々な言語に訳されています。
翻訳された漫画本は海外の人が読むためだけではなく、日本人が英語を学習する際にも効果的に使うことができます。また、海外の日本の漫画好きな方と話すときにも役に立ちます。
本記事では、漫画オタクを活かして日英版の漫画を読み英語力を鍛えた筆者が、英語で漫画を読むメリットや選び方のコツ、読む際のポイント、そして英語学習にオススメの漫画をレベル別にご紹介したいと思います。
どんな分野であっても、学習をする上で「楽しさ」というのは重要な要素になります。
「楽しさ」を考えたときに漫画というものは非常に有益なツールです。
楽しいと感じられれば続けることも苦ではないですし、むしろいくらでも時間を使うことができますよね。
小説などの読書はしないけれど、マンガなら読むという方は割と多いのではないでしょうか。
日本の誇るエンタメコンテンツである漫画を英語学習に使わない手はありません。
教科書や参考書にありがちな文字のみの説明的な文章や文字ですべてを表現する小説などとは違い、漫画では絵と最小限のセリフを使ってストーリーが展開されます。
そのため、英語に翻訳されたことで多少セリフの意味や単語が理解できずとも、キャラクターの表情や場面の演出から物語の内容を把握し、セリフを補完しながらストーリーを楽しむことができます。
英語を学習する時に英字小説や英字新聞などを使う人は多いのではないでしょうか。
小説やニュースなどと漫画の違いはどこにあるでしょうか。
まず、小説は場面描写や人物の心情などの記述が多く、その合間に人物のセリフがあるというのが一般的です。
そして、新聞の記事はセリフはほぼなく、日常会話よりももっと難しい表現・単語が使われることが多いですよね。
その一方で漫画は説明文などはほとんどなく、登場人物たちのセリフによる会話をメインとして構成されています。
しかもそのセリフも、主語の省略や、句動詞の多用が多く、リアルな英会話に触れることができるのです。
純粋に「英語を多く読み、日常的に英語に慣れる・話せるようになる。」という目的を持つ場合には実用性から言うと人物の会話メインで構成された漫画のほうが役に立ちます。
英語漫画を使った学習の良いところは、「勉強している感」がほとんどないところです。
例えば日常で漫画を読むのと同じように、通勤・通学中や仕事・学校の休憩時間、寝る前にベットでなど、自分が好きな時間に読むことができます。
最近では英語版の漫画を取り扱っている電子書籍や漫画アプリも増えており、スマホ・タブレットで簡単に読めるので、場所や時間を問わず漫画を楽しみつつ・英語学習もできてしまいます。
メリットを知って実際に英語でマンガを読みたくなったのではないでしょうか。
つづいては実際に漫画を選ぶ際に着眼すべきポイントをご紹介したいと思います。
英語でマンガを読むのに慣れていない内は、読みやすい特徴を持った作品を選ぶことが重要です。
読みやすい特徴を判断するためには下記でご紹介するような視点から作品を分類することが必要になってきます。
作品の舞台が「いつの時代のどこなのか」は実は英文の難易度に直結してきます。
異世界、過去・未来、海外、宇宙などが舞台の作品は、その世界観を説明するために詳細な舞台説明が必要であり、難しい英単語や作品オリジナルの造語などが使われる可能性も高くなります。
英文の難易度を抑えたいのであれば、現代の日本が舞台の作品を選んだ方が良いでしょう。
会話の傾向を判断する際に着眼するのはまずはその作品が大人中心なのか、子供中心なのか、という点が挙げられます。
例えば同じ日常会話でも中心として話しているのが会社員・主婦・高校生・児童それぞれによって話の内容や語彙数も変わってきます。
難易度を下げる場合には子供中心だったり、高校生ぐらいまでの人物が中心の作品が読みやすいです。
最もオススメのジャンルは「日常系」です。
語彙の幅が浅く広い上に、汎用性が高い会話が頻出するため、そのまま転用することも可能です。
スポーツや部活関連の作品も簡単な会話が多いので英文も易しいものが多いですが、ある特定分野の専門用語が使われるため、日常系作品よりも難しく使用頻度も低い英単語が登場することになります。
しかし、サッカーや野球、吹奏楽などよく知ったスポーツ・部活であれば単語の意味の推測もしやすいので、比較的読みやすいのではないでしょうか。
バトル作品は、セリフの勢いが荒くなりがちなので、短縮した表現やスラング・俗語が多く使われる傾向にあります。
また、「ビシッ」「ドンッ」など戦闘音を表現する擬音が多用されますが、擬音に使われる英単語の語彙レベルは高い上にそう使うものでもないため読み辛い上に有用性もないことが多いです。
バトル作品は内容的にもテンポよく進められないとストレスを感じやすいですし、あまりおすすめはしないジャンルです。
医療系やお仕事系のマンガも初心者にはオススメしません。
ニッチな業界の専門用語や医療関連の専門用語はネイティブでも知らないような難しい単語が多い上に、日本語でも意味を理解するのに時間がかかることも多いので、純粋に作品を楽しめなくなってしまう可能性が大きいです。
また、舞台選びでも触れましたが、SFや異世界ファンタジーなどは造語や世界観の説明が多くなり、難易度が上がってしまいます。
純粋にセリフの語数が多い方がコスパ的にはお得な気がしますが、安易に語数で選ぶのはやめておきましょう。
特に慣れない内は日本語用の吹き出しに英語が入っているだけで読みづらさを感じますし、英語版になる際に文字数が増えている事のほうが多いです。
セリフで読ませる作品よりも絵で読ませる作品を選ぶようにしましょう。
前述した読みやすい特徴を抑えた作品を選んでいても、英語マンガを初めて読む人間が全く内容を知らない作品を読むのは避けたほうが良いでしょう。
まずは過去に読んだことがあるアニメ・映画などで内容を知っている作品を選ぶことで難易度がさがり途中で挫折しづらくなります。
原作の完読まで行かずとも、物語の背景や登場人物の人間関係や特徴を事前に把握しているだけでも格段に読みやすくなるはずです。
作品を選んだら、実際に作品を読む際に気を付けるポイントを確認していきましょう。
せっかく楽しく漫画を読んでいるのに、分からない単語のために毎回辞書を引いていると「勉強している感」が強くなって「楽しさ」が消え失せてしまいます。
また、いちいち辞書を引いているとテンポがとぎれ、たくさん読むことができなくなります。
そしてなにより、実生活で会話をしている際に相手の単語が分からないときに辞書を引くことなんてまずありませんよね?
まずは辞書を使わず、前後の文脈や話の流れで大意をつかんでみることに挑戦してみましょう。
これも辞書を使わないのと同じような理由になりますが、たくさん読むことに慣れるためにも、語彙数が多くて難しい場面や意味の分からないセリフなどがある場合には絵で場面の雰囲気を感じるだけにして読み飛ばしてしまいましょう。
そもそも論として、面白そうだと思って読み始めた作品が自分の好みの作品でなかった場合には読むのをやめましょう。
「楽しい」から続けられるはずの学習なのに「読まないといけない」になってしまっては意味がありません。
作品選びの段階で色々なポイントを伝えはしましたが、一番大事なのは自分が読んで「楽しい」と思える作品かどうかが一番重要かもしれませんね。
英語翻訳された漫画を読む際に一番ネックになるのは、文字がすべて大文字になっていることかもしれません。
名前も固有名詞も全部大文字になってしまうのは慣れない内はかなり読みづらさを感じるものです。
また、バトル系漫画の説明の際にも伝えたように、擬音語やスラング、俗語なんかもネックになりがちです。
それぞれの対策として考えられるのは、大文字がどうしても慣れない場合には一部バイリンガル版や英語学習用漫画では小文字を使っている漫画もあるのでそういった作品を探すことが挙げられます。
また、擬音語やスラングはバトル物を避けるだけでも遭遇率はぐっと下がると思います。
英語タイトル:DORAEMON
舞台 :現代日本
会話の傾向 :子供中心(小学生)
ジャンル :SF、ギャグ
セリフ密度 :少ない
世界的に有名なキャラクタードラえもん、その原作漫画は各国言語に訳されています。
ドラえもんは元々がこども向けの作品なので、一話完結で内容も簡単です。
日本の英語学習者向けに制作されているバイリンガル版もあり、『日本語のセリフが枠外に対訳されている』『英文が小文字で表記されている』という配慮がされています。
画像出典元:「よつばと!」で英語を学ぼう!
英語タイトル:Yotsuba&!
舞台 :現代日本
会話の傾向 :子供中心
ジャンル :ホームコメディ、日常系
セリフ密度 :少~中
5歳の主人公「よつば」とその周囲の登場人物の生活を描く日常系のマンガです。
5歳児が主人公のため大人との会話でも英単語・内容ともに簡単な表現が多い上、ありふれた日常を描いているストーリーもそのまま日常生活に使う事ができる表現があるため、大変参考になります。
英語タイトル:Give My Regards to Black Jack
舞台 :現代日本
会話の傾向 :大人中心
ジャンル :医療
セリフ密度 :大
研修医の斉藤英二郎が主人公となり、日本の大学病院や医療現場の現状を描いた医療マンガです。
日本の医療制度についての問題提起も多く、非常に読み応えがあります。
医療系の専門用語も多く出てきますが、例えやセリフ回しが上手いこともあり、専門用語も理解しやすいです。
また、主人公である斉藤英二郎と患者たちとの交流、同僚たちとの日常会話のシーンもたくさんあるので、中級にステップアップしたいという方にぴったりだと思います。
ちなみに「ブラックジャックによろしく」の漫画はスマホのアプリで無料で読むことができますので、興味のある方はぜひ一度ダウンロードしてみてください。
言語設定の項目で「英語」「日本語」が選択できるようになっているので、英語で内容が理解できなかった時も日本語で確認しながら進めることができる点も嬉しいですね。
画像出典元:amazon/バイリンガル版 SHERLOCK
英語タイトル:SHERLOCK
舞台 :現代ヨーロッパ
会話の傾向 :大人中心
ジャンル :推理、探偵
セリフ密度 :中~大
BCCが「シャーロック・ホームズ」シリーズを現代版にドラマ化した「SHERLOCK」のコミカライズ版です。
天才的な頭脳を持つ名探偵のシャーロックホームズが元軍医のワトソンと一緒に、事件を解決していくストーリーで、世界中で人気の作品のコミカライズとだけあり、作画などもかなり力を入れています。
こちらもドラえもんと同様、日本語訳も枠外に載っていますよ。
ミステリーものは難しい単語も多く会話を理解しないと話がわからなくなってしまいがちですが、設定が現代ヨーロッパであり、かつ絵で楽しまる工夫が多いため想像よりも読みやすいです。
英語タイトル:Fullmetal Alchemist
舞台 :架空の中世~近代ヨーロッパ
会話の傾向 :大人中心
ジャンル :錬金術、バトル、SF、ファンタジー
セリフ密度 :中~大
”錬金術における最大の禁忌、人体錬成を行った代償に体の一部を失った主人公のエドワードと弟のアルフォンスは、体を元に戻すべく賢者の石を探し求めて旅を始めるーー”という設定の本作品。
海外でも人気の作品ですが、ファンタジーなうえに、錬金術の言葉や宗教用語が登場し、ストーリー自体も重く濃いため英文の語彙・内容共に難易度は高めです。
この作品が読めるようになれば大抵の英訳マンガは読めるかと思います。
とはいえ、原作ファンであれば読破できるのではないでしょうか。
本記事では世界に誇れる文化の一つでもある「日本のマンガ」、その漫画を使って英語学習を使うことの効率の良さや「楽しさ」を理解し、選び方や読むときのポイントなどをご紹介しました。
単調だった英語学習を楽しめるような新しいきっかけになったでしょうか?
世界各国にいる日本のマンガが好きな外国人との会話のきっかけにもなりますし、今回紹介した5作品以外の作品にも手を出してみてくださいね!
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